秘めていると、正夢になるのか

人に話すと、結実するのか

どっちだったか

忘れた


どちらでもいい、くらい

なんだか、しあわせな夢だった、のもあるけど

リアルになったら、夢中になりすぎて

ぬかるみに、人生がはまりこみそう


ドイツのオペラハウスみたいな劇場の地下へ

リハーサルで降りていく彼、を見送って

デートの時間まで、暇つぶし


壁面ぜんぶが色つき窓ガラスで

そのなかは、本棚だらけの家と

3台のトラックに、本だけを積んでいる

引越しのトラックを、珍しく見ながら


いつのまにか、彼のリハーサルは終わり

江ノ電のような、井の頭線のような電車の窓から

葉っぱが全部落ちているのに

大ぶりに咲いているあじさいの花壇に

「ガイコツみたい」

と、言い合ったり


「一泊でも篭ろうか」

という彼に

「そんな時間あるのぉ?」

と、突っ込んだり


あんまりふつうな、デートの夢

別に、彼とじゃなくても、いいような


でも、彼とだったら

たぶん、どんなデートでも、いいような


どきどきしながらも、フクザツな

目覚めの朝、でした

Reve fonctionnel

2005年6月11日 男の子
雨がよく降るお国柄なのに

虹が出ると不吉だから見ない、

という習慣のあるアジアの某国の

リゾートホテルに、彼と来ている


巨大な迷宮のようなホテルは

暗い廊下を歩くとそれに連れて

天井灯がオートマティックに点り

そして廊下を従業員が横切り続け

巨大さと古さからの恐怖を回避させる


「鍼を打ってあげるよ」

と、聞いたこともない特技を

口にするが早いか彼は

プールサイドの日陰で

わたしの背中を触診していく


そこに、ゲイ風味の筋肉バカが闖入

3人で揉み合っていたら

鍼が1本、わたしの左胸に刺さり

あの、ツボに入ったときの

鈍重な痛みを感じる


それは、髪の毛のように、

とはいかないけれど

とてもとても細い鍼で

外で降る雨のように銀色をしている


さて、うつぶせにされてまず、腰

左側はあの重い感覚を感じるけれど

右側はほとんどなにも感じない


ああ、血行がよくなって眠い

と思っていると、彼が

「便秘気味だったよね」

と、下になにもつけていないパレオをめくる


「襞の1本1本に意味があるんだよ」

と、鍼を2本、入れてきて

そして、そのたびごとに

単にアナルセックスの快感でしかない

お馴染みの感覚が拡がっていった


鍼を入れておく時間が終わり

そのあいだ、断続的どころではなく

あの感覚に浸されていたおかげで

前をすっかり濡らしているわたしを確かめ

彼は、にやにやと笑う


あんなツボ使うからでしょ

と拗ねると、あっさりと

「ん、まあね」

で終わってしまいそうな気配


言葉攻めを期待しながらも

かなえられないまま終わるの?

と思っていたら、目が、覚めてしまった


デートの夢、で見たライブハウスは

天井のやけに高い、学校の講堂のよう

別珍の幕がステージに引かれた

体育館のようながらんどう


殺風景に、卒業式みたいに

木製の、オペラハウスみたいな

椅子が並べられてた


デートの夢、で見たあじさいは

花萼が、とても大きくて

花自体も、大きくて

それが、ヒトの頭部

あるいは、ガイコツみたい


ところが、あの夢を見たあと

立ち見、と聞いていたライブは

殺風景に、パイプ椅子が並べられていて

ステージには、別珍の緞帳


昨日、通りかかったお花屋さんでは

今まで見たこともない

花萼のおおきな、あじさい


ふしぎな、夢

ふしぎな、こと

彼のを舐めてたら

「上に乗って」

というから

(え、もう?)

と、ゴムを手で探ったら


「ちがう、ちがう」

と、笑いながら言われ

彼の顔の上に跨る


管楽器の演奏者が

自分の内側から

音を紡ぎ出すとき、みたいに


その上で女ひとりを

狂乱させているとは思えない

静かな貌で、目を閉じて

彼は舌を使い続ける


そのうち、舐められながら

指を入れられて、腰が動いてしまう

彼の顔を擂り潰すように


快感を感じる領域が拡がって

そして繋がって

どこまでが舌のもたらす

どこまでが指の押し広げる快楽か


頭も、脚の付け根も痺れて

何度も、回線が切れそうなほどの

大容量の、快感が通っていく


いつ、イッたのかもわからず

汗だくのまま、意識を失い

貴重な休日が1/4、終わる

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