秘めていると、正夢になるのか
人に話すと、結実するのか
どっちだったか
忘れた
どちらでもいい、くらい
なんだか、しあわせな夢だった、のもあるけど
リアルになったら、夢中になりすぎて
ぬかるみに、人生がはまりこみそう
ドイツのオペラハウスみたいな劇場の地下へ
リハーサルで降りていく彼、を見送って
デートの時間まで、暇つぶし
壁面ぜんぶが色つき窓ガラスで
そのなかは、本棚だらけの家と
3台のトラックに、本だけを積んでいる
引越しのトラックを、珍しく見ながら
いつのまにか、彼のリハーサルは終わり
江ノ電のような、井の頭線のような電車の窓から
葉っぱが全部落ちているのに
大ぶりに咲いているあじさいの花壇に
「ガイコツみたい」
と、言い合ったり
「一泊でも篭ろうか」
という彼に
「そんな時間あるのぉ?」
と、突っ込んだり
あんまりふつうな、デートの夢
別に、彼とじゃなくても、いいような
でも、彼とだったら
たぶん、どんなデートでも、いいような
どきどきしながらも、フクザツな
目覚めの朝、でした