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孤児―フィクションのエル・ドラード
2016年7月31日 家族・子育て
夏になると思い出すあの言葉。
「女の子を育てるのは苦手なのよね」
実家にいた頃、夏になると、あの人は孤児院から男の子を一人か二人、ホームステイさせていた。中学や高校になっていた私は、知らない男子と暮らすのがイヤで、せめて女の子だったら、と思って、言葉を選んで聞いてみた。
「女の子はホームステイさせないの?」
その返事が、冒頭のそれである。まだ成人していない、養育義務のある娘に対して、よく面と向かってそういうことが言えるものだ。
こういったことから、少しずつ信頼や愛情も毟り取られていくと、思わなかったのだろうか。いや、もともと信頼も愛情もなかったか。あるとすれば、愛着くらいで。
「女の子を育てるのは苦手なのよね」
実家にいた頃、夏になると、あの人は孤児院から男の子を一人か二人、ホームステイさせていた。中学や高校になっていた私は、知らない男子と暮らすのがイヤで、せめて女の子だったら、と思って、言葉を選んで聞いてみた。
「女の子はホームステイさせないの?」
その返事が、冒頭のそれである。まだ成人していない、養育義務のある娘に対して、よく面と向かってそういうことが言えるものだ。
こういったことから、少しずつ信頼や愛情も毟り取られていくと、思わなかったのだろうか。いや、もともと信頼も愛情もなかったか。あるとすれば、愛着くらいで。
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