『子どもを信じること』
2015年11月26日 家族・子育て
考えてみると、あの人に信用された覚えが、ない
あと、ものごころついてから、抱きしめられた記憶もない
なにか言うと
「ほんとかしら?」
と、唇を歪めて冷笑しながら眉をひそめる顔は
ほとんどわたしにしか向けられなかったけど
その表情は、高齢者となったあの人の顔に
ある時からうっすら刻まれるようになった
ちょっと、般若の面っぽくもある
自分はああいう顔になるようなことはしたくない
なにしろ、わたしが教会学校の友達の家に
遊びに行っていいかと聞けば
まるでその友達まで信用できないかのように
「大丈夫かしら?」
とその表情でわたしに言い、向き直って
「ねえ、あなた、行かせてもいいと思う?」
と、わたしの父に却下を前提に言い募ったりしていたのだ
父が呆れて
「大丈夫でしょ」
と言ったので遊びには行けたが
その友達はあの人のお眼鏡に叶わなかったらしく
引っ越してからは手紙を隠されたり
電話を取り次いでもらえなかったりで
連絡を絶たれ、いつのまにか疎遠になった
そういうことをされ続けたことが
けっきょく、わたしが子どもを持たなかった
いちばんの原因かも、しれない
あと、ものごころついてから、抱きしめられた記憶もない
なにか言うと
「ほんとかしら?」
と、唇を歪めて冷笑しながら眉をひそめる顔は
ほとんどわたしにしか向けられなかったけど
その表情は、高齢者となったあの人の顔に
ある時からうっすら刻まれるようになった
ちょっと、般若の面っぽくもある
自分はああいう顔になるようなことはしたくない
なにしろ、わたしが教会学校の友達の家に
遊びに行っていいかと聞けば
まるでその友達まで信用できないかのように
「大丈夫かしら?」
とその表情でわたしに言い、向き直って
「ねえ、あなた、行かせてもいいと思う?」
と、わたしの父に却下を前提に言い募ったりしていたのだ
父が呆れて
「大丈夫でしょ」
と言ったので遊びには行けたが
その友達はあの人のお眼鏡に叶わなかったらしく
引っ越してからは手紙を隠されたり
電話を取り次いでもらえなかったりで
連絡を絶たれ、いつのまにか疎遠になった
そういうことをされ続けたことが
けっきょく、わたしが子どもを持たなかった
いちばんの原因かも、しれない
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