「あなたは、ただ側にいてくれればいいの。私には、側で私を見ていてくれる妹が必要なの。あなたは側にいて、私がたまに心細くなった時に私の手を握って頂戴」
 そう言いながら、祥子さまこそが祐巳の手を両手でしっかりと握ってくれた。
 温かかった。でも、祐巳はもうお姉さまのぬくもりを寂しいなんて感じなかった。ぬくもりが、不安や焦りや自己嫌悪をゆっくりと溶かしていく。
「紅薔薇さまが言っていたわ。包み込んで守るのが姉。妹は支え、なんですって。……私もそう思う」
「妹は支え?」
 何て勇気が出る言葉なんだろう。妹は支え。その言葉を胸に、地の果てにだってついて行ける。だったら、そこにいるだけでお姉さまが安心できる、そんな妹になれたらいいと思う。それが、祐巳にとっての目標になった。


…はい、はまっております。美少女たちの、ソフトに百合な世界に。なにせ、接触といえば手が触れるか、頬へのキスくらい、という、お嬢様なお姉さまと妹の世界。吉屋信子×クララ白書って感じです。

って、いまどき吉屋信子、は、野ばらちゃんプロデュースで復刊されたし、回顧展もやったから、いいとして、クララ白書をご存知の方、なんて、いらっしゃらないでしょうね。

百合、と、いえば、体型のせいか、花といえば百合をイメージされることが多かったなあ。あ、あくまで体型からですよ、性向から、ではなくてね。

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