「ねえ、ヒツジの絵を描いて」



一昨日、一澤帆布の商標権、に、ついて考えていて、思い出した、翻訳著作権、について。

内藤濯による、キツネ(フェネック)を、「飼い慣らす」、あるいは、飛行機のエンジンを、「モーター」、と、する、などの誤訳(第一次であろうと第二次であろうと、飛行機はモーターでは飛びません)が有名な、元祖『星の王子さま』ですが、帽子ではないウワバミのおなかのなかでこなれていくゾウのように、クラシックでありながらシンプルで機能的な日本語訳は、全体を通して見れば、やはり名訳です。

ところで、本好きにはうれしいことに、『Le Petit Prince』は、おとなにこそ、その滋味が伝わる倉橋由美子訳や、こどもにわかりやすく改訳された、辛酸なめ子訳など、現在、さまざまな翻訳が出回っています。でも、それらの作品が、内藤濯訳とおなじ、『星の王子さま』、と、いうタイトルで発表されることは、納得できないものがあります。

と、いうのも、内藤濯訳の最大の功績は、あのタイトルにこそあって、それによっていくつかの、時には噴飯ものの誤訳も流せるといえる、と、思うからです。おなじ、『Le Petit Prince』、と、いう作品の翻訳であることは、あのイラストを使った表紙でわかるのだから、タイトルも、いや、タイトルこそ、「新訳」、してほしかった、と、思います。

その場合、倉橋由美子訳なんかは、「スミヤキストQ」、みたいに、あえて記号的に、『B-612の王子』、なんていうタイトルも、似合うんじゃないかな。



・『星の王子さま』について、ウェブ上の「B-612」
「星の王子さま」の秘密
http://www.hirax.net/dekirukana/prince/

草 稿 「星の王子さま」論考/Le Petit Prince 考究
http://www.lepetitprince.net/sub_manuscript/manuscript-1.html

みんなで訳そう!インターネット版「新訳・星の王子さま」
☆選ばれし素敵な訳たち

http://www.tbs.co.jp/lepetitprince/tr28_comment.html

星の王子さま公式ホームページ
http://www.lepetitprince.co.jp/

星の王子さま Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E3%81%AE%E7%8E%8B%E5%AD%90%E3%81%95%E3%81%BE


* みみ 様:奇遇にも、わたしも、『星の王子さま』、に、ついて考えていました! 山崎 庸一郎訳のタイトルは、原題直訳ですね〜。

コメント

ひとそれぞれ
みみ
2006年3月5日7:51

ありがとうございました。
私の憧れの方なんですよ、貴方は・・・

Aimee
恵芽
2006年3月5日10:33

どういたしまして。リンク先を逍遥していただければ(特に二つ目)、『星の王子さま』、について、更なる理解と、そして、もしかしたら、新たな謎が生まれるかも、しれません。

ところで、憧れって; うれしいですけど、わたしの日記のどこに、そのような要素が? と、面映いです。

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