案の定、エロティックな妄想に捲かれたわ

救急車や発砲や嬌声や異国語の怒鳴り声が

壁を駆け上がって、窓から飛び込んでくる

あなたの仕事場の、外は歓楽街・歌舞伎町


出自を問わなければなんでもあり、の街で

あなたは男を部屋に買い付け、奉仕させる

自分に? Non! あなたを欲しがるわたしに


仕事を止めず、わたしから目を逸らさずに

最初は顔を背け、次には挑戦的に睨みつけ

最後は、プロの手や指や×××に屈服して

表情をなくした顔を晒す、わたしを、見る


男を帰して、頬や首や唇や鎖骨や腕や胸に

やわらかいのだとか齧り取るようなのまで

いろんなキスを、そしてまた、燃え立たせ

放置と凝視。くれるのはにやにや笑いだけ


ほんとうにほしいもの、だけはぜったいに

いつもぜったいに、くれない、そのわけは

サディストだからなの? 終わりを延々と

もしや、引き延ばせる、と思ってのこと?


あなたのつくるものは、いつもあんなにも

すべてを与えてくれるのに、ねぇジャズマン

きっと、実際のあなたは、ひどく意地悪に

出し惜しみするフリをして、こんなふうに

いつまでも、わたしをいたぶるのでしょ。

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